先日の「買い占め」や「煽り」の記事を書いた時点ではまだ国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(public health emergency of international concern:PHEIC)とされていた新型コロナウイルスですが、ついに3月11日、WHOのテドロス事務局長が「パンデミック」と述べました。
そして、3月12日、CDC(アメリカ疾病管理予防センター)はコロナウイルスの感染拡大を防止するため、COVID-19感染が確認された地域向けの緩和戦略を公開しました。
このガイドラインには日本のコロナ関連のニュースでも頻繁に使われる単語やフレーズが多く登場します。文章で紹介すると難しくなるため、すぐに簡単に使えるように解説を入れながら単語レベル・フレーズレベルで10個ご紹介します。
1.poorly ventilated spaces
換気が悪い場所
ventilated とは、「換気した・空気の通った」という形容詞です。バイクなどでヘルメットをかぶる人はよく目にする用語に ventilation(ベンチレーション)があると思いますが、ventilationは「換気」「風通し」を意味する名詞です。
poorly とは「不十分に」という副詞であるため、この後に形容詞+名詞をつけることで「○○な状態の○○」の意味を持ちます。
- poorly controlled system
管理の行き届いていない(管理不備の)システム
- poorly built house
粗末な(粗末に建てられた)家
2.confined spaces
狭い空間、閉鎖空間
3.close contact
濃厚接触
4.avoid crowds, poorly ventilated spaces, and close contact with individuals
密集(集団)、換気が悪い場所、個人との濃厚接触を避ける
5.hand hygiene supplies
手指衛生(消毒)用品
6.clean and disinfect frequently touched objects and surfaces
(手指が)よく触れる物や表面を(清潔にして)消毒する
frequently touched=よく触れる
7.avoid touching the face, especially the eyes, nose, and mouth
特に目・鼻・口など顔を触らないようにする
8. measures
対策、措置
長さを測る道具「メジャー・巻尺」や「測る」という意味がある measure ですが、ここでは 最後に s を付けることで「対策」「措置」という意味になります。
thoroughly implement measures
徹底して措置をとる・講じる、対策を徹底させる
9. social distancing
人との距離をとる、社会距離戦略=人との接触機会を減らすこと(意訳:人混みを避ける、外出を控える)
ご存じの通り、distanceは名詞だと「距離」、そして動詞だと「距離をおく」という意味です。
Sometimes when I’m feeling really sad, I want to distance myself even from my friends.
本当に悲しいときは、友達からも距離を置きたくなるときがある。
この「距離を置く」という distance の動詞に、「~ing」を付けてあげることで「~すること」という動名詞に変わり、「距離をおくこと」という意味になります。
10. practice social distancing
人との距離をとるようにする(意訳:人混みを避けるようにする、外出を控えるようにする)
8で登場した “implement”を使い、implement social distancing measuresでもいいのですが、これだと「社会距離戦略を講じる」と硬い印象です。 そこで、日常会話では “practice social distancing”を使うことで、「人混みを避ける」と硬い雰囲気をトーンダウンできます。
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