アメリカの映画やドラマが好きな人は聞いたことがあるフレーズかもしれません。そのまま訳そうとすると「それがものだ」と意味の分からない文になってしまいます。しかし、実は thing には「物」以外にもたくさん意味があります。このフレーズを会話で使うことで、グッとリアルな会話になってきます。使い方を例文を交えて詳しく見ていきましょう。
今日のフレーズ
That’s the thing.
問題はそこよ
それがね
それがさ
まずは、「物」以外の thing の意味を見ていきます。
thing
流行っているもの 好きな・得意なこと
大切なこと・ポイント
Bubble tea is a thing in Japan now.
タピオカドリンクは今、日本で流行っている。
Singing isn’t really my thing.
歌はあんまり得意じゃないんだ。
The thing is, she doesn’t really get it.
要するに、彼女はあまり分かっていないのよ。
※the thing is については、こちらもご覧ください。
このようにthingには沢山意味のある中、今回のフレーズ that’s the thing の thing は「ポイント」「重要な点」という意味を持っています。しかし、「重要な点」という意味なのに、なぜこのフレーズになると「問題」とネガティブなものになるのでしょうか。それは、このフレーズが使われるシチュエーションが関係しています。
That’s the thing は、相手が言ったことに対しての反対意見、反論、対立する意見を述べるときの導入として使われます。あることが事実でない・出来ない・起きない理由を述べる前に言うフレーズなのです。だから、「問題はそこ」になります。
会話で登場するときは通常、thingは強調して言われ、このフレーズはwell, but, see, hmmなどに続いて使われることがほとんどです。
例文
A: We have a day off tomorrow. Do you want to go see “Parasite”? It’s supposed to be really good. It won the Academy Award for best picture this year.
明日お休みだけど、「パラサイト」でも観に行かない?すごい良いらしいよ。今年のアカデミー賞の作品賞を受賞した映画だよ。
B: See, that’s the thing. I’m feeling a bit under the weather and I think I should just take it easy.
それがさ、ちょっと体調がイマイチで、おとなしくしてた方がいいと思うんだよね。
A: There’s so much to see and do in Tokyo. We can go to Sensoji this morning and Sky Tree in the afternoon. And maybe a night out in Shibuya?
東京は観光名所だらけだね。午前中は浅草寺、午後はスカイツリーに行って、夜は渋谷で楽しむなんてのはどう?
B: Well, that’s the thing. I’m so jet-lagged from the flight that I don’t think I can do all those things. I need to take a nap right now.
問題はそこよ。酷い時差ボケで今の全部やるなんて無理そう。今すぐにでも寝たい。
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