仮定法過去と聞くと難しい印象があったり、学生の時の嫌な気持ちを思い出してしまったりするかもしれません。しかし、今回は文法用語はほとんど使わずに、現実にはあり得ないことを表現する方法を説明していきます。難しそうですが、覚えることはたった2つだけです!
次の文章を見てみましょう。(compromise(妥協する)という単語とよくセットで使われる動詞や前置詞について書いたこちらの記事の例文で登場しました)
We wouldn‘t be spending so much time in meetings if both sides would just agree to meet halfway.
両者が妥協することに合意さえしてくれれば、ミーティングにこんなに時間を費やす必要はない(のに)。
なんだかいきなり難しそうですが、見てもらいたいのは 下線部の would という単語です。英語で would が登場するシーンの1つに、現実には起こり得ない(起こっていない)シチュエーションを想像するときがあります。それが、今回やろうとしている「仮定法過去」のことなのです。
例文
たとえば、本当はもっと読書をしたいのに時間がなくてあまり読めていないとします。
I would read more books if I had more time.
もっと時間があったらもっと本を読むのに。
(実際は忙しすぎて時間がない)
あるいは、彼女を車で送ってあげたいのに車を持っていないとします。
I would give you a ride if I had a car.
車を持ってたら乗せてあげるんだけど。
(実際は車を持っていない)
学生の時に勉強した「仮定法」にはいくつかタイプがあるのですが、どの仮定法も上のように青い部分と赤い部分の2つに分けられます。 今回の、現実には起こり得ない(起こってない)ことを想像するときの仮定法のルールは、これ。
青い部分には would + 原形
赤い部分には if + 過去形
I would read more books if I had more time.
もっと時間があったらもっと本を読むのに。
I would give you a ride if I had a car.
車を持ってたら乗せてあげるんだけど。
「過去形とかめんどくさい」と思うかもしれませんが、実は日本語でもしっかり過去形になっています。
もっと時間があったらもっと本を読むのに。
車を持ってたら乗せてあげるんだけど。
仮定法は青い部分と赤い部分はどちらを先に持ってきても同じです。ただし、赤い部分(If 節)が先に来るときは赤い部分のお尻にカンマを使います。
I would read more books if I had more time.
If I had more time, I would read more books.
もっと時間があったらもっと本を読むのに。
I would give you a ride if I had a car.
If I had a car, I would give you a ride.
車を持ってたら乗せてあげるんだけど。
※ありえない現実についての仮定法(仮定法過去)は、こちらにも詳しく書いてあります。
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