TOEICでもたまに出題され、ノンネイティブには多いる文法の落とし穴についてです。「数 + 名詞」に形容詞の役割がある時、名詞は必ず単数形にします。詳しい例文で確認してみましょう。
今日はポカポカを通り越し、ジリジリと太陽光線を感じる中、ビーチ沿いを走ってきました。波もサイズアップし、楽しそうなサーファーをチラ見しながら60分くらい走ってリフレッシュ。
さて、次の英語の文章は正しいでしょうか。
I went for a 60-minute run along the beach today.
今日、ビーチ沿いを60分間走ってきました。
60分なので、60 minutes と s がいる?60分って複数形なのに、a が付いてるのは正しい?60 と minute の間のハイフンはなに?!
このようなことが頭に浮かんだ方は、文法に意識がしっかりと向いているという証拠です。思いつかなかった方も、今回の記事で覚えてしまえば次に似たような文章が出てきたときに
「あ・・・これは、あの時の!」と次からは気が付くようになるはずです。]
答えから先に言うと、これは文法的に正しい文章です。今日は、文中で形容詞の役割をしている「数+名詞」の組み合わせに注目していきます。地味にTOEICにも出るので、覚えておくとスコアアップにつながるかもしれません♪
たとえば、このような文章があったとします。
I went for a run today.
今日、ランに行きました。
(注:ここの「ラン」は名詞です。)
そうですか。
で、どんなランだったんですか?こう質問されたとしたら、
It was a beautiful run!
素晴らしいランでした!
It was a long but fun run.
長かったけど楽しいランでした。
など、形容詞を入れることで、どんなランであったかの説明ができます。しかし、形容詞でなくても、形容詞の役割を与えてしまえば他の単語(品詞)でも説明は可能です。たとえば、冒頭の 「60分のラン」。「60分」というのは形容詞ではありませんが、「60分の」としてしまえば、どんなランであったのかの説明にちゃんとなります。
Q: どんなラン? → A: 60分のラン
「60分のラン」を文法のメガネで見ると、「数 (60) + 名詞 (分)」のランです。
これと同じことを英語でもできるのですが、その時に注意点が2つあります。
注意点1:名詞は単数形
I went for a 60-minute run.
60分のランに行った。
There are 60 minutes in an hour.
1時間には60分ある。
この2つにはどちらも「数+ 名詞」の「60分」が出てきますが、最初の文は「60分のラン」と数と名詞の部分は形容詞の役割があるのに対し、2つ目の文は、「60分ある」とただの事実を述べているだけで、形容詞の役割はありません。
「数 + 名詞」に形容詞の役割がある時、名詞は必ず単数形にします。
説明で書くより、例文を見た方が分かりやすいかと思います。
Steve read a 350-page book in 2 hours.
スティーブは350ページの本を2時間で読んだ。
350 pages ではなく、350-page
Susan has a 5-year-old daughter.
スーザンには5歳の娘がいる。
5 years old ではなく、5-year-old
Alex was tired after an 18-hour flight.
アレックスは18時間のフライトで疲れた。
18 hours ではなく、18-hour
I surfed a 20-foot wave.
私は20フィートの波に乗った(サーフィンした)
20 feet ではなく、20-foot ←不規則名詞は特に注意!
注意点2: 数と名詞はハイフンでつなぐ
上の例文で気が付いたと思いますが、形容詞の役割がある「数+名詞」は、数と名詞の間にハイフンを入れてあげます。このハイフン、ネイティブでも忘れてしまいがちです。
また、最近はハイフンなしの表記もチラホラ見かけますが、ルールでは必要になっていますので、TOEICなどのオフィシャルな場面ではしっかりとハイフンを使いましょう。
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